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のどぐろはなぜあんなに高いの?一度は食べたい高級魚の秘密

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のどぐろはなぜあんなに高いの?一度は食べたい高級魚の秘密

高級魚として知られる「のどぐろ」。その名を聞いたことがあっても、なぜこれほどまでに高いのか疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

もともとは一部地域で親しまれていた魚ですが、有名になったきっかけはプロテニス選手・錦織圭さんの発言でした。

彼がメディアで好物として紹介したことで注目が集まり、全国的に知名度が一気に上昇したのです。

のどぐろの魅力は、何といっても脂の旨味です

一口食べれば脳に残るほどの濃厚な味わいが広がり、「もう一度食べたい」と感じさせるほど。

しかし一方で、「まずい」と評価されることもあり、その理由には調理方法や鮮度の差が関係しています。

旬は主に秋から冬。脂が乗る時期である一方、漁に出にくい季節でもあり、漁獲量が安定しないことから値段が高騰しやすくなっています。

さらに、深海に生息していることから漁そのものが難しく、体が黒くなるなど、独自の進化も遂げています。

のどぐろは昔は安かった魚でもあり、地元の人々には日常的な存在でした。

しかし、今では居酒屋でも1品数千円という高価格帯の料理にまでなり、その値段の変化には驚く人も少なくありません。

刺身や塩焼きなど、さまざまな食べ方がありますが、脂の旨味を生かすには調理方法の選び方が重要です。

本記事では、のどぐろがなぜ高いのかをテーマに、その背景や食べ方、値段の相場、有名になった経緯などをわかりやすく解説していきます。

ポイント

  • のどぐろが高級魚とされる理由

  • 錦織圭さんの発言による知名度上昇の経緯

  • 脂の質や旬による価格変動の要因

  • 居酒屋や市場での値段の目安と変化

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のどぐろはなぜ高い?価格高騰の真実とは

のどぐろはなぜ高い?価格高騰の真実とは

有名になったきっかけは錦織圭さん

のどぐろが全国的に知られるようになった背景には、プロテニスプレイヤー錦織圭さんの発言が大きく関係しています。

世界のトップ選手として活躍していた彼が、インタビューで帰国後に「食べたい」と語ったことにより、一気に注目が集まりました。

このように有名人の発言が食品の人気に火をつけるケースは珍しくありません。

ただし、のどぐろの場合、その効果はとくに顕著でした。

というのも、当時のどぐろは一部の地域、特に日本海側の漁港周辺ではよく知られていたものの、全国的にはまだ「高級魚」の認知度はそれほど高くなかったからです。

錦織さんの発言が話題になり、メニューに加える飲食店も増えました。

結果として、流通量に対して需要が急激に高まることとなり、価格も一気に上昇しました。

これは一種の「メディア効果」と言える現象であり、地域に根付いた魚が全国ブランドへと変わる大きな転機となったのです。

ただし、こうした急激なブームにはデメリットもあります。

需要の高まりに供給が追いつかず、地元の人々が以前のように気軽に食べられなくなるといったことも起こりえるからです。

全国的な人気が地元の消費環境に影響を及ぼすという点は、のどぐろブームの裏側として知っておくべきポイントです。

旬と漁獲量の関係

のどぐろの価格が高くなる理由のひとつに、「旬」と「漁獲量」のバランスがあります。

旬とは魚にとって脂が乗って最もおいしくなる時期を指し、のどぐろの場合は主に秋から冬にかけてがそれに該当します。

この時期、のどぐろは寒さに備えてたっぷりと脂を蓄えています。

そのため、焼いたときに皮から脂がジュワッとにじみ出るほどの旨味が特徴となります。

ただ、最もおいしいとされるこの時期は、同時に漁に出ることが難しい時期でもあります。

日本海側では冬季に海が荒れやすく、出漁できる日が限られてしまうのです。

つまり、需要が高まるタイミングで供給が不安定になることから、のどぐろは価格が上昇しやすくなります。

加えて、近年では乱獲による資源減少や、漁業従事者の高齢化なども影響し、安定供給が難しい状況が続いています。

このような背景を踏まえると、のどぐろは季節性と漁業環境に大きく左右される魚であり、常に高値で取引されることにも納得がいきます。

旬の味を楽しむためには、それなりの出費を覚悟する必要があるということです。

脂は脳に残る美味しさ

のどぐろ 脂は脳に残る美味しさ

のどぐろの最大の魅力は、なんといってもその脂の旨味です。

身にしっかりと入り込んだ脂は、ただジューシーなだけでなく、口の中でとろけるような独特の甘みを感じさせます。

そして、その風味が脳裏に深く残り、何度でも食べたくなる「記憶に残る味」と言われているのです。

この現象は、脂質に含まれる成分が人間の味覚と嗅覚に強く働きかけることによるものです。

特に、のどぐろに含まれる脂肪酸は加熱することで芳香成分が立ち上がり、食べたときの満足感が非常に高まります。

例えば、塩焼きにしたときには皮がパリッと焼け、身はふっくらとし、箸を入れた瞬間に脂がにじみ出てきます。

このときの香ばしさと旨味が混ざり合う瞬間は、他の魚ではなかなか味わえません。

ただし、脂が多いということは、それだけカロリーも高くなる傾向があります

健康志向の方にとっては食べ過ぎに注意する必要がありますし、調理方法によっては脂っこさが際立ちすぎることもあります。

それでも、多くの人が「また食べたい」と感じるのは、この脂の印象が強く脳に残るからにほかなりません。

のどぐろの脂は、単なる味の一要素ではなく、記憶に刻まれるほどの存在感を持つ特別な魅力なのです。

なぜ黒い?深海適応

のどぐろの外見的な特徴のひとつに、体表の黒みがかった色合いがあります。

特に口の奥が真っ黒であることから、「のどぐろ(喉黒)」と呼ばれるようになりました。

この黒さは単なる見た目の個性ではなく、実は深海での生活環境に適応するための進化の結果です。

のどぐろは水深100〜200メートルほどの深海に生息しており、そこは太陽光がほとんど届かない暗い世界です。

こうした環境では、外敵から身を守るために目立たない色、つまり黒やグレー系の体色が有利とされています。

明るい色の魚であれば光を反射してしまい、捕食者に見つかりやすくなります。

その点、黒っぽい色は背景と同化しやすく、視認されにくいという利点があります。

また、喉の中が黒い理由については、はっきりとした学術的な解明はなされていないものの、一説には捕食時に内部を見えにくくして警戒心を与えない効果や、外敵を威嚇する要素もあるのではないかと考えられています。

このように、のどぐろの黒い体色は深海に適した自然の防御機能とも言えるものであり、美味しさや価格とは別の、魚としての生態的な魅力を持っているのです。

昔は安かったのに

のどぐろ 昔は安かったのに

現在では高級魚として知られているのどぐろですが、かつてはもっと身近な存在でした。

特に山陰地方や北陸地域など、のどぐろの漁獲が盛んな地域では、地元のスーパーや市場で安価に手に入れることができたのです。

このような状況が変わり始めたのは、全国的な注目が集まり始めた2010年代前後からです。

すでにご紹介したように、有名人の発言によって知名度が一気に上がったこと、さらにその美味しさがテレビやグルメ雑誌でたびたび特集されるようになったことで、需要が爆発的に増えました。

一方で、漁獲量には限りがあります。

のどぐろは回遊性が低く、漁場が限定されているうえに、乱獲によって資源量が減少しているといわれています。

こうした背景から、流通価格は上昇し、以前のように安く手に入れることが難しくなっていきました。

また、輸送技術の向上により都市部への出荷が可能となったことも、価格上昇の一因です。

地元で消費されていたのどぐろが、今では東京や大阪などの高級料理店で提供されるようになり、取引価格そのものが全国ベースで引き上げられたというわけです。

こうした変化を受けて、「昔はもっと気軽に食べられたのに」という地元の人々の声が上がるのも当然のことと言えるでしょう。

地魚だったのどぐろがブランド魚へと変化した背景には、経済的・社会的なさまざまな要因が複雑に絡んでいるのです。

のどぐろはなぜ高い?食べ方別コスパ

のどぐろはなぜ高い?食べ方別コスパ

値段の相場とサイズ比較

のどぐろの値段は、そのサイズや鮮度によって大きく変動します。

一般的に「のどぐろ」として市場に出回っているのはアカムツという魚で、特に大きなサイズのものほど脂がよく乗っており高値で取引されています。

漁獲地やシーズンによっても変わりますが、鮮魚としてのどぐろを購入する場合、100gあたりで1,000円を超えることも珍しくありません。

例えば、小ぶりなものであれば1尾あたり2,000〜3,000円前後、中型(200g程度)で4,000〜6,000円、大型(300g以上)になると1尾で8,000円以上することもあります。

このように、サイズが大きくなるにつれて価格は急激に上がる傾向があります。

また、冷凍品や加工品であれば多少は価格が抑えられていますが、それでも他の魚に比べると依然として高級な部類に入ります。

特に「のどぐろ一夜干し」などはギフト需要も多く、1尾あたり3,000〜5,000円ほどの価格帯で販売されていることが一般的です。

一方で、同じ「のどぐろ」でも地方市場や漁港直売所などでは割安で購入できる場合もあります。

これは流通コストが抑えられるためで、観光地などで直接購入する価値は十分にあります。

ただし、鮮度や処理方法には差があるため、購入時には信頼できる店舗かどうかも確認することが大切です。

居酒屋での値段の目安

のどぐろを居酒屋や和食店で注文する際、どの程度の値段になるのか気になる方も多いでしょう。

のどぐろは高級魚として扱われるため、一般的な居酒屋メニューと比べて明らかに価格は高めに設定されています。

都内や都市部の居酒屋では、のどぐろの塩焼きや煮付けといった1品料理で2,000〜3,500円前後が相場となっています。

特に丸ごと1尾を使用した料理になると、4,000円を超えることもあります。

一方で、切り身やハーフサイズを使用したメニューであれば、もう少し手頃な価格で提供されている場合もあります。

また、のどぐろを使った炊き込みご飯や土鍋ご飯といったアレンジ料理では、2人前で5,000円前後といった価格設定も珍しくありません。

高級居酒屋や割烹料理店になると、さらに高価になるケースが多いです。

地方の居酒屋では、比較的リーズナブルな価格で提供されていることもあります。

例えば、漁港に近い地域では、のどぐろの塩焼きが1,500円前後で食べられることもあります。

ただし、地域によって仕入れ価格や提供方法が異なるため、メニューの表記やスタッフへの確認が大切です。

のどぐろは他の魚よりも高級な扱いを受けるため、注文する前に値段を確認しておくと安心して楽しめます。

まずいと言われる理由

のどぐろ まずいと言われる理由

のどぐろは「脂がのっていて美味しい」と評価されることが多い一方で、まれに「まずい」と感じる人もいるようです。

この評価の分かれ方にはいくつかの原因があります。

まず、のどぐろの魅力である脂の多さが、逆に苦手に感じられるケースです。

脂がたっぷり乗った白身魚は、ジューシーでとろけるような食感が特徴ですが、人によっては「くどい」「脂っこすぎる」と感じることがあります。

特に、あっさりとした魚を好む人にとっては、のどぐろの濃厚な脂は重たく感じることがあるようです。

さらに、調理方法によっては本来の旨味を引き出せない場合もあります。

例えば、焼き加減が甘かったり、脂が落ちきっていない状態だと、皮がべたついたり生臭さが際立ってしまうことがあります。

また、冷凍されたのどぐろを解凍して使った場合、脂の質が落ちてしまい、味や食感が悪くなることも考えられます。

このように、「まずい」と言われる背景には、食べる人の味覚の違いや、提供される状態のバラつきがあるのです。

逆に言えば、のどぐろ本来の味を楽しむには、鮮度の高いものを適切に調理している店を選ぶことが重要だといえます。

自宅で調理する場合にも、シンプルに塩焼きにすることで、その旨味を引き出すことができます。

刺身の選び方と注意

のどぐろを刺身で味わいたい場合には、鮮度と処理方法に十分な注意が必要です。

のどぐろは非常に脂が多く繊細な魚であるため、刺身で提供できる品質のものは限られており、選び方を間違えると食中毒のリスクや味の劣化につながることもあります。

まず大切なのは、できるだけ「活〆(いけじめ)」されたものや「神経締め」されたのどぐろを選ぶことです。

これらの処理が施された魚は、死後の劣化が遅く、刺身としての品質が高く保たれています。

また、身が柔らかいため、扱いの悪いものは身崩れしていることが多く、見た目で判断できるケースもあります。

表面がきれいで透明感があり、血合い部分が黒ずんでいないかをチェックしましょう。

次に、販売元や提供店舗の衛生管理にも注目してください。

のどぐろは水揚げ後の温度管理が重要で、適切に冷やされていなければ脂が酸化して風味が落ちてしまいます。

信頼できる鮮魚店や専門店、あるいは取り扱い実績のある通販サイトから購入することをおすすめします。

また、刺身で食べる際には、食中毒の原因となる寄生虫(特にアニサキス)にも注意が必要です。

目視で確認されていても完全に除去できているとは限らないため、冷凍処理されたものを選ぶと安心です。

このように、のどぐろの刺身は非常に美味ではあるものの、それだけに選ぶ際の目利きと衛生面への配慮が欠かせません。

安全で美味しく味わうためには、適切な知識と慎重な判断が求められます。

刺身以外の食べ方は?

のどぐろ 刺身以外の食べ方は?

のどぐろは刺身としても絶品ですが、実は加熱調理によってさらにその魅力を引き出せる魚でもあります。

むしろ、脂が豊富に含まれているため、焼き物や煮付け、炊き込みご飯などの「火を通した料理」で本領を発揮するとも言えるでしょう。

まず最も代表的な食べ方は「塩焼き」です。

シンプルに塩を振って遠火でじっくり焼くことで、皮目はパリッと香ばしく、身はふっくらジューシーに仕上がります。

焼いている途中で脂が滴り落ち、焼き網の上に広がる香りも食欲をそそります。

この香ばしさこそが、のどぐろを焼き物で楽しむ最大の魅力です。

さらに、醤油と砂糖で甘辛く煮た「煮付け」も人気があります。

のどぐろの脂が煮汁に溶け出すことで、コク深い味わいに変化し、ご飯との相性も抜群です。

身が柔らかくほぐれやすいので、骨に注意しながら食べ進めるのがポイントです。

他にも、「炊き込みご飯」や「土鍋ごはん」では、焼いたのどぐろを丸ごと使って旨味を余すことなくお米に染み込ませます。

このような調理法では、刺身では味わえない奥行きのある風味を体験できます。

こうした調理方法を知っておくことで、のどぐろの楽しみ方は一層広がります。

刺身だけにこだわらず、火を入れることで深まる旨味や香りにもぜひ注目してみてください。

調理法を変えるだけで、まるで別の料理のように感じられるのも、のどぐろという魚の奥深さのひとつです。

のどぐろはなぜ高いのかを総まとめで解説

  • 錦織圭さんの発言で全国的な注目を集めた

  • 需要急増に対して供給が追いつかなかった

  • 秋冬が旬で脂が最も乗る時期に漁が不安定

  • 深海魚で漁獲環境が限定されている

  • 資源量が減少傾向にあり希少性が高い

  • 脂の旨味が強く「記憶に残る味」と評価されている

  • 高鮮度の刺身は入手が難しく限られた店でしか味わえない

  • 鮮魚の価格はサイズによって大きく変動する

  • 一尾数千円から一万円超になることもある

  • 居酒屋では一品で数千円のメニューが一般的

  • 地方より都市部の飲食店ではさらに高価格

  • 脂の多さが苦手な人からは「まずい」と感じられることもある

  • 冷凍や調理不良で味が落ちやすい繊細な魚である

  • 昔は漁港周辺で手頃に買える庶民的な魚だった

  • 流通やメディアの影響でブランド魚として定着した

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